こんにちは。
ぴーすパパです。
先日、とある動物病院でのことです。
私は若いゴールデンを連れて専門的な検査を受けに県外の病院まで出かけました。
ぴーすでは親犬候補の子は全頭ブリーディングに適しているかどうか、各種の検査を行います。
関節や内臓など、地元の病院ですべて検査ができるわけでは無いので、遠方まで専門の病院に出かけることが多々あります。
その病院には知り合いの獣医さんの紹介で始めてお世話になりました。
ゴルを車でまたせ、まず私だけが病院に入り、受付のカウンターで受付票に記入をしていました。
カウンターの向こう側には病院の助手の若い女性がいて、私のとなりには40歳位の男性が小さなダックスを抱っこして立っていました。
少しすると集中して申込用紙に記入している私の視界に黒いものが入りました。
なんだろうと思い顔を上げると、隣の男性が抱いていたダックスのようです。
病院のカウンターにダックスを乗せて歩かせていました。
1メールくらいの高さはあるカウンターで横に長く幅は50センチ位です。
落ちたら怪我するだろうし、だいたい公共の場所で、記入している人間がいるのに受付のカウンターに犬を離すという行動が理解できない私は可愛い犬と、飼い主であろう、私と同年代の男性の顔を交互にまじまじと見てしまいました。
ダックスは可愛いです。
私の方にカウンターの上を歩いて近づいてきて、私の記入していた用紙の上を歩き、通り過ぎて行きます。
飼い主の男性は「うちの子可愛いだろう」みたいな顔をしています。
病院の受付担当の助手は目の前にいるのに何も反応しません。
男性の助手も顔を出しましたがやはり何も反応しません。
しかし、公共の場所で、受付のカウンターの上で、なぜダックスを歩かせる必要があるのだろう?
私ははてなマークを頭に浮かべながら、周りの人々の顔を順番に見ていきますが、病院の助手はみな平然としています。
私がおかしいのだろうか?
病院の受付のカウンターの上を犬が自由に歩いていて、私は記入を中断させられているのは、この世界ではアタリマエのことなのだろうか?
このダックスがカウンターから落ちてケガをしたらどうするのだろうか?
それともこのカウンターは犬が歩く場所で、そもそも用紙に記入している私がおかしいのだろうか?
何がおかしいのか確認しようと思い、私は飼い主の男性に声をかけることにしました。
「落ちたらあぶないですよ」
しかし、飼い主の男性はうちの子可愛いだろうという顔のまま無言です。
やはり自分がおかしいのだろうか?
私は再度確かめます。
「落ちたら怪我をするかもしれませんよ。床を歩かせたらどうですか?」
男性の顔が真っ赤になり、無言でそのダックスを抱きかかえ、何かぶつぶつと言っていますが聞き取れません。
病院の関係者は何も反応しません。
私は病院の受付の女性にも声をかけました。
「このカウンターで記入してもいいですか?」
「はい」と返事がありました。
私は自分が間違っているのかいないのか、確証が得られないまま、とりあえずはカウンターで記入を済ませ、
一度車に戻り、ゴルにリードをつけて再度、病院の先ほどのカウンターの前の待合室の椅子に腰掛けました。
椅子は壁にそった横長の形で、10人位が腰掛けられるようになっていました。
私は一番奥の隅っこに座っていると、長い椅子の上を先ほどのダックスが歩いてきて私の膝の匂いをかぎます。
ダックスは可愛いです。
でも、椅子の上を歩かせるのは果たして正しいことなのか?
そして、病院内でノーリードにしてもいいのか?
そんな疑問を抱きながらも、見てみないふりをしていました。
問題があれば病院の関係者が注意するだろう。
そんな時に私の耳に、ダックスの飼い主の男性の言葉が聞こえてきました。
「リードでつなぐなんてゴルちゃんが可愛いそう」
私はもしかしてこの病院はノーリードでいい病院なのだろうか?
受付の女性に尋ねることにした。
「すいません。この病院はノーリードで犬を自由にさせてもいいのですか?」
受付の女性は困惑の表情を浮かべ、
「いえ、そんなことはありません」
と、ダックスの男性を気にする様子で答えました。
私は間違っていないとわかったので、やるべきことはただひとつです。
ダックスの飼い主の男性の前に行き、
「リードをつけてください」
といいました。
男性の顔は真っ赤になりましたが返事をしません。
私は顔を男性の耳に近づけて言いました。
「リードをつけてください」
すると男性がやっと返事をしました。
わたしは「わかりました」という返事を期待したのですが、
その男性は以下のような内容のことを私に言いました。
「お前がゴールデンを連れてきたせいでうちの子のテンションがあがってしまった。だから自由にさせないとストレスが溜まる。つまりお前が悪い」
私は言いました。
「とりあえずルールだからリードでつないでください。持ってなかったらドイツ製のいいやつ貸しますよ。それと遊ばせるんだったらいいドッグランがあるので紹介しますよ。なんなら一緒に行きますか?」
その男性はダックスを抱っこして病院を出て行き、二度と顔を合わせることはありませんでした。
私は同年代で男同士、同じ犬好きの友だちができるかと思いましたが、どうも嫌われてしまったようです。
しかし、あの時のダックス可愛かったな、と今も時々思い出します。
それではまた!
この記事へのトラックバック